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2010年08月04日

与え好き。

乙は六本木ヒルズに入っているスターバックス
でストローでマンゴーフラぺチーノを口に含みながら、

「ねぇ、あなたってどうしてそんなに与え好きなの?」

と甲に聞いた。

甲はプレゼント魔だった。

甲と付き合った女性はいつも自分以外の女性には、
プレゼントして欲しくないと不満に思った。

甲のプレゼント好きは打算ではなかった。

それがわかるからこそ、女性は心配になるのだ。

世の中の美人の本音は、尊敬している心底惚れ
た男性には、自分以外に対しては冷たくいて欲し
いのである。

甲の祖母の哲学で、何かを新しく買ったら、
何かを捨てることによって豊かになるという
のがあった。

だから、甲はどんどん人にプレゼントした。

甲の部屋に遊びに来たら、必ず面白いものが置いて
あった。

だから、遊びに来た人はそれに夢中になる。

夢中になっている最中に、

「よかったら、それあげるよ」

とプレゼントしてあげると、それだけで相手は甲のこと
が大好きになるのだ。

よくプレゼントに何をあげたらいいのか困る、という人
がいる。

甲にはこれが信じられない。

女性がデート中にブティックに入ることがある。

気に入ったものは必ず他の商品もひと通り見終わった
上で、最後にもう一度念入りに手に触れてチェックする。

そして、値札を見る。

「お待たせ。ありがとう、行こっか」

と言ったら、それが今、欲しいものだ。

財布の予算と相談して、今変えるものであれば、御手
洗いに行かせている間にそれを買ってしまって、その
日の晩にプレゼントすることだ。

高価なものであれば、その商品をきちんと憶えておいて、
それを誕生日プレゼントにすればいいのだ。

これが記憶力である。

おっと、ついついビジネスライクのマーケティング的な話
になってきてしまった。

要は愛している、ということは記憶力にモロに出る。

だから女性は誕生日や記念日を忘れることを許さない
のだ。

「仕事でも人に与えてばっかりいるの?」

乙は遠回しに質問した。

「そうだね。よく上司に部下に与えすぎたら後から
困るぞっ、て忠告されてるよ」

甲は無邪気に即答した。

「は~、なるほど。それが成功の秘訣なのね」

とため息を吐きながら言った。

甲は会社で周囲の3分の1の稼働率で周囲の3倍
の生産性を挙げていた。

あり余った時間は、人に与えることばかり考えていた。

まさに小学校低学年のドッヂボールの試合に、運動部
の大学生が参加している状態だった。

「お待たせしました」

店員が笑顔で注文していたアツアツのチョコレートチャ
ンクスコーンを持ってきた。

甲はレジで乙が2秒間視線を横にやっていたのを見逃
さなかった。


...次代創造館、千田琢哉

★2010年7月刊『転職1年目の仕事術』
★2010年4月刊『20代で伸びる人、沈む人』
★2009年9月刊『こんなコンサルタントが会社をダメにする!』
★2009年8月刊『尊敬される保険代理店』
★2009年8月刊『存続社長と潰す社長』
★2009年6月刊『継続的に売れるセールスパーソンの行動特性88』
★2008年9月刊『社長!この直言が聴けますか?』
★2008年6月刊『THE・サバイバル 勝つ保険代理店は、ここが違う』
★2007年10月刊『あなたから保険に入りたいとお客様が殺到する保険代理店』

投稿者 senda : 2010年08月04日 00:00

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