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2010年03月24日

綺麗なのは・・・

国内の往復のスーパーシートで同じキャビン
アテンダントに出くわすことがある。

甲は乙がキャビンアテンダントの中でも鮮明
に記憶に残っていた理由は簡単だった。

甲と乙は苗字が同じだったのだ。

ここのところスーパーシートの乗客には名前
を呼び掛けてサービスをしてくるようになった。

以前は最初に座席に座った時のみ声を掛け
られていたが、最近は食事の上げ下げやそ
の他すべてのやり取りにおいて名前を呼んで
くる。

その時乙は少し顔を赤らめながら、でも目を
そらさずに甲の名前を呼んだ。

自分と同じ苗字のお客さんを呼ぶというのは
最初は何とも恥ずかしいはずだ。

甲は他の乗客と違って必ず挨拶をされたら目
を合わせるようにしている。

他の乗客は照れ臭いのか新聞を読んでいたり、
仕事の書類に目を通したり、目を合わせてもす
ぐにそらしてしまう。

挨拶の際に目を合わせると必ずいいことがある
のにもったいない。

乙はわざわざ富士山が見える地点になると甲
の座席までやって来てくれて、

「今が一番綺麗に見えますよ、富士山」

と教えてくれた。

確かに別格的な存在である際立って美しい富士。

「本当に、綺麗ですね」

振り返ってしばらくしてから甲は言った。

「よかったです!そんなに喜んでもらえて・・・」

乙の笑顔はキャビンアテンダントのビジネス・
スマイルではなかった。

「いや、富士山じゃなくて・・・」

甲はついポロリと本音が口からこぼれた。

「えっ」

・・・・・・・・・

あの時の乙の笑顔は南青山のヨックモックカフェ
でスイーツを食べているときと同じ笑顔だった。


...次代創造館、千田琢哉

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投稿者 senda : 2010年03月24日 00:00

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