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2009年10月28日

どらえーもん。(≒very good thing)

岐阜県各務原(かかみがはら)市に少年自然の家
という施設がある。

ここは市内では小学生の合宿研修施設として知られて
いる。

ウリは当時では巨大なプラネタリウムだった。

プラネタリウムは神秘的で恋に落ちやすい。

甲が小学校6年生の夏休み、市内の小学校の5年生
と6年生から各1人ずつ代表で選ばれて参加するとい
う1泊2日の行事があった。

そこで甲は選ばれた。

甲にしてみれば貴重な夏休みが奪われてしまい、正
直迷惑な話だった。

合宿では施設のすぐ横にある山に登ったり図画工作
をしたり星座を記憶したりと様々な課題をクリアしてい
くというものであった。

甲が一番苦手なタイプのでしゃばりなリーダー格で男
勝りなタイプの聞いたことのない小学校の女子生徒“乙”
に出逢った。

たった48時間の合宿にもかかわらず乙とはいかにも
気が合わなかった。

起床時間の際に乙が友人たちを引き連れて甲たちの
部屋に乗り込んできたくらいだ。

これによって両部屋の宿泊者全員が廊下に出されて
説教を食らったくらいだ。

翌日の昼過ぎに解散になるが、甲は乙ともう会わなく
てもいいかと思うと心底せいせいした。

何といってもそれまで生きてきた12年間の人生で最も
嫌いなタイプだったからだ。

その数日後に夏休みのプールで友人と泳いでいると、
腕っ節の強いので有名な担任の先生から声がかかった。

「甲ちゃん、自然の家の合宿楽しかったぁ?」

甲は思い浮かぶのは1泊目の夜に大目玉を食らったこ
とくらいなので、正直に

「夜、怒られました」

と答えた。

先生は、

「後から部屋に来い。どらえーもんやるわ」

と言った。

正直、甲は殴られるのかと思ったが“どらえーもん”
とは生まれて初めてのラブレターだった。

しかも、相手は乙。

封筒には恥ずかしげもなく担任の先生から甲にきちんと
渡すように赤ペンで明記してある。

中身には長い文章が綴られていたが、甲にはその隠喩
や遠回しな表現がさっぱり理解できなかった。

1ヶ月ほど返事をせずにいると再び手紙が学校に届いた。

甲は怖くなってまた無視した。

あれだけお互いに嫌い合っていたはずなのに理解できな
かったのだ。

担任の先生もからかいながら

「甲ちゃん、ちゃんと返事はしたか?」

と言ってくるようになった。

今にして思うと先生は結構真剣に甲に催促していた。

結局返事はしなかった。

二度と乙から手紙が届くことはなかった。

しかしその後まる4年経ってお互いに高校生になったある
日、甲と乙はばったり出くわすことになる。

二人とも、言葉を交わさずともお互いが誰なのかがわかった。

「あ、・・・」


甲はその後何年経っても女性をがっかり・うんざりさせること
を繰り返すことになる。

人生は、修行だ。


...次代創造館、千田琢哉

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投稿者 senda : 2009年10月28日 00:24

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